雑な字を書くとそれまでの苦労が水の泡になってしまうというお話

塾関係者の集まりに参加してきました。

そこで私立中学の先生の話として伝えられたのが、このお話です。

お願いだから読める字を書いてほしい

というのが、採点を担当した先生方の感想だそうです。

国語の漢字の書き取りは比較的しっかりかけているそうですし、記述式の答案であれば、前後の文脈から類推することもできます。

しかし特に困るのが、算数や理科で読めない数字や文字が書いてあること。

クとケの区別がつきにくかったり、数字がはっきりと読み取れなかったりすると、採点しようがないということです。

記号や数字で答える問題では、答案の中身を類推するわけにもいきません。

困ったときは誰かが助けてくれる

ということが、当たり前だと思える世の中になったのかも知れません。

それゆえ、このぐらいなら読めるだろうと勝手に思い込み、雑な文字を平気で書いて出すのではないでしょうか。

子どもに限らず大人でも似たようなものでしょう。

あるいは、私たち全員が、社会という誰かから、サービスを受ける客になってしまっているのかもしれません。

ある意味それは幸せなことではあるのですが、ギリシャの債務問題同様、あまりに度を過ぎると、誰も助けようがなくなります。あくまでも自己解決が原則です。

それに、どのレベルまで甘えられるかを前もって判断することは、難しいものです。

助けるほうだって、相手の事情によりけりですから。

すべてを自己責任という言葉で解決するわけには行きませんが、せめて自分の答案用紙だけは自己責任で作成してほしいものです。