親子で消耗しないための塾通い(その1)

時節柄、塾の広告が目立ってきました。

これだけ塾が多いと何を基準に選んだらいいのかわからないだろうな、と思いつつ、当塾でも新聞の折込をしました。

勢い込んで入塾したのはいいけれど、張り切りすぎて1年続かなかった、という事例にも事欠きませんので、親子ともに疲れ果ててしまわないためのアドバイスをします。

教育は投資であり消費ではない

教育こそがもっとも有利な投資であるといわれます。

もちろん金儲けの仕方を教えてもらう、というわけではありません。

学力向上という個人的かつ直接的な利益だけでなく、社会の治安を改善しさらには経済的な安定をもたらすという大きな循環を作り出すのです。

とはいえ、塾という私的教育機関に、場合によっては家計を圧迫するような費用をかけるということを、個人的直接的な利益を無視して行うはずもありません。

ただ、消費とは違って、支出した金額に見合ったものが即時に得られるわけではないことは確かです。

投資は長期戦で臨まなければ失敗する確率が高い

自分の子どもと同年齢の子どもを見るとついつい比較してしまいがちですが、子どもの成長は一人ひとり大きく違います。

「十で神童、十五で才子、二十歳過ぎればただの人」というように、大きく見ればみんな大して変わらないものです。

ごくまれにいる双葉より芳しい栴檀は、明らかにすご過ぎて、比べる気にもならないでしょうが。

したがって、最初は子どもの様子を見つつ、徐々に勉強することが習慣になるよう進めていくほうがよいと思います。

少なくとも3年計画で準備をしてください。

親子で納得して塾通いを始める

教育が難しいのは投資対象が意思を持った、時に予測不能な意思を持った子どもであるという点です。

親のよかれと、子どもの好みはまったく関連性がありません。

子どもの意思に反して親の思いを無理強いすると、無理強いする期間に比例して、その反動は大きくなって跳ね返ってきます。

あくまでも子どもが塾通いを十分に納得していることが必要です。