最近、教育再生実行会議による提言が各所で取り上げられています。
学校説明会に参加しても、「スーパーグローバル」「スーパーサイエンス」などという言葉が飛び交っています。
あるいは、センター試験が廃止される、という話も耳にします。
いったい今、何が議論されているのか、その大元の教育再生実行会議の提言についてまとめてみます。
特に、第三次、第四次、第五次提言については、注目すべき内容のみ引用します。
各提言ともに長いので、3分割で掲載します。
教育再生実行会議による提言の全体像
○第1次提言(いじめの問題等への対応について)
○第2次提言(教育委員会制度等の在り方について)
○第3次提言(これからの大学教育等の在り方について
<1.グローバル化に対応した教育環境づくり>
<2.社会を牽引するイノベーション創出のための教育・研究環境づくり>
<3.学生を鍛え上げ社会に送り出す機能の強化>
○第4次提言(高等学校教育と大学教育との接続・大学入学者選抜の在り方について)
○第5次提言(今後の学制等の在り方について)
詳しい内容は、直接教育再生実行会議のホームページをご覧ください。
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kyouikusaisei/index.html
また、国の政策全般については、次のページをご覧ください。
「これからの大学教育の在り方について」(第三次提言)(平成25年5月28日)
1.グローバル化に対応した教育環境づくりを進める
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徹底した国際化を断行し、世界に伍して競う大学の教育環境をつくる。
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意欲と能力のある全ての学生の留学実現に向け、日本人留学生を12万人に倍増し、外国人留学生を30万人に増やす。
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大学入試等におけるTOEFL等の活用を進める。
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初等中等教育段階からグローバル化に対応した教育を充実する。
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小学校の英語学習の抜本的拡充(早期化、時間増、教科化、専任教員配置等)を検討する。少人数での英語指導体制を整備する。
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グローバル・リーダーを育成する、スーパーグローバルハイスクール(仮称)を指定し、英語を使う機会の拡大、幅広い教養や問題解決力等の国際的素養の育成を支援する。
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国際バカロレア(※)認定校を大幅に増加(16校→200校)させる。
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日本人としてのアイデンティティを高め、日本文化を世界に発信する。
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国語教育や、我が国の伝統・文化についての理解を深める取組を充実する。
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特区制度の活用などによりグローバル化に的確に対応する。
※国際バカロレア・・・国際バカロレア機構が実施する教育プログラム。このうち、高校レベルの「ディプロマプログラム」は、最終試験の合格で国際的な大学入学資格を取得可能 。詳しくは、「国際バカロレアについて」(文部科学省HP) をご覧ください。
2.社会を牽引するイノベーション創出のための教育・研究環境づくりを進める
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イノベーション創出人材の効果的な育成のため、10~20年後を見据えた「理工系人材育成戦略」(仮称)を策定する。また、「産学官円卓会議」(仮称)を設置し、戦略を推進する。
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産業界と大学が一体となって新産業の創出を図るため、大学発ベンチャー支援ファンド等への国立大学による出資を可能にする。
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体系的な博士課程教育の構築など大学院教育の充実を図る。
- 初等中等教育段階の理数教育を強化(専科指導や少人数教育、習熟度別指導のための教員配置や設備等の充実、スーパーサイエンススクール等の取組の促進など)する。
3.学生を鍛え上げ社会に送り出す教育機能を強化する
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社会人基礎力、基礎的・汎用的能力等の社会人として必要な能力の育成のため、学生の能動的な活動を取り入れた授業や学習法など教育方法の質的転換を図る。教育課程の体系化、組織的教育の確立など教学マネジメントの改善を行い、厳格な成績評価を行う。
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大学・専門学校等は、地域の人材育成ニーズに応えた実践的な教育プログラムを提供し、それに対して国が支援する。
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